今捕らなくては終わる…
これは体力を少し回復しているだけだ、まだまだヤル気、耐力はあるはずだ、第2ラウンドが始まったら流石に勝てる気がしない…
フックがもつ訳がない…
まだこの範囲内に居るうちに隙を見つけなければ…
ジィーー‼️ジィーー‼️
よしよし…ギリギリだが…あと少しもってくれ!!
少し離れた隙に下流にまわり、奴の視界から姿を消した…
奴は上流へ行こうとしているが、自分は下流だ…
更に態勢を低くした…
少しおとなしくなった…
近い!!デカすぎる!!
けど、ここしかない‼️
この一瞬一発しかない‼️
ネットの口径は小さいが、メーターオーバーのイトウがすっぽり入るようにとネットを改良していた………
尾鰭の後ろにネットを差し込み、流れに乗ってワインレッドのネットが綺麗に伸びた…
イトウの体にかすらずにそっと包み込むように…
体の7割を越えた所で一気に掬い上げた‼️
ところが、思いのほか大きく、頭少しが枠の縁に当たってしまった!!
とたんに巨大イトウが暴れ出した!!
人間同様の大暴れだ!!
瞬間にネットは枠からちぎれはじめた!!
ヤバい!! ネットに掛かりルアーも外れた!!
余裕で逃げれるだけ大きな穴が空いてしまった…
ここで逃してなるものか‼️
左手のロッドを放り投げ、右手は裂けて垂れ下がったネットと枠を繋げて、空いた左手でネットの左枠をガッチリ握って浅場へ一気に倒れ込むように掬い上げた!!
それでも暴れるイトウに上から抱きつき、わかったわかったわかった…すぐに逃すから…必ず逃すから…なっ?…頼む…少しだけ我慢してくれ?…
巨大なイトウはおとなしくなった………
勝負がついた………。
ネットが大きく裂けているのがわかるだろうか…
デカイ… なんて太さだ…鰭や体の全てにこの巨大な尻別イトウの長い歴史が刻まれている………
自分の手が小さく見える…
すぐさま証拠の写真を済ませ、大物釣りで共感のあるO氏に電話した…
初計測は112㎝‼️
112㎝出たよ‼️尻別川でイトウが出たよ‼️
O氏はおめでとう🎉と喜んで賞賛してくれた…ありがたい…
報告を終えてすぐさま長い付き合いの仲間のD氏に電話で報告した…
その日、D氏は支笏湖釣行と言っていた…
しかも連休なので間違いなく泊まりで粘るはずだったが、電話した時には何故か、既に尻別川近くを走っていた…
支笏湖で全く反応が無く、丸一日粘る事なく見切りをつけて帰ってくる途中だった…
既に水没した携帯で懸命にメーター出たよ‼️と伝えるが、なかなか声が届かないようだった…なんどもメーター‼️メーター‼️と叫び、ようやく察したD氏…おおよその場所を伝えると…
今いぐ‼️待ってれ‼️
神様か…
なんて運の良さだ…
その間、横たわるイトウを正しい体勢にもどし、リリース体勢で構えた…
両手を添えてもホールドできるサイズでは無かったし、尾鰭の付け根も太すぎて指が周らなかったので強く掴んでいる事もできなかったので、優しく付け根に手を添えていた…逃げようと思えば逃げれたはずだが…
一生に一度、このオレを目に焼きつけろと言わんばかりに凛としていた…
自分も、ここでイトウが戻るなら…それはそれで仕方がない…そぉ思った…
すると遠くからD氏の声が微かに聞こえた気がした…イヤイヤイヤイヤ…この距離ではまだまだ来ないだろう…
息を殺してもう一度確かめる…
え?
間違いない!きた!どんだけだよっ………
ここだ〜〜!!
D氏が薮を強引に掻き分けて参上した!!
いつもの何倍もカッコよかった…光り輝く神に見えた…笑
もう一度計測し、上から測った事と、その他を加味して謙虚に110㎝とする…
右手が周らない…力はある方だが重たすぎてどお足掻いても持ち上がらなく、右足で支えなければなかった…これではイトウに負担がかかるのですぐさまやめた…
とんでもない迫力だ…
リリースの時がきた…
ずっと眺めていたい…
手を離したくはないが…
そっと手を離すと…
嫌がる素振り1つ見せず、落ち着いた様子で、至って自然に川の中へ消えて行った……
2019. 令和元年 尻別川イトウ110㎝ ♂
…終幕…
D氏と共に見送り……………………
……やっぱりデっカッ‼️‼️‼️‼️笑笑🤣🤣
羊蹄山が見下ろすこの尻別川の畔で何とも言えない空間に包まれた………
その日の晩は祝杯をあげて、就寝した…
翌日にはすっかり力が抜けて、場所を変えて、のんびりゆったりフライフィッシングだった^ ^
その後は、黄金温泉で疲れを癒した…♨️
蕎麦も美味しゅうございました^ ^
神…D氏に感謝🙇♂️
全ての事に感謝です………
最高の時間をありがとう……
コメント